種間交配種


稔の秋」(みのりのあき):花菖蒲とキショウブとの種間交配種。1988年に当園が作出した品種で、めずらしい海老茶色をした小輪花。


 このグループは現在、キショウブとハナショウブ、またカキツバタとハナショウブとの交配が成功しています。

 キショウブとハナショウブとの交配の第一号は、「愛知の輝」という品種で名古屋の大杉氏により1950年に作出されています。この品種は現在でもこのグループの代表的な品種で、黄花の花菖蒲として広く一般に栽培されています。近年では当園から「小夜の月」「初穂」「落日」「稔の秋」「金鶏」などの品種が作出され、バラエティも豊かになりました。
 またこのグループは、葉の色がどういうわけか黄色味が強く、草丈の一般的な花菖蒲と比べると低く花も小輪ですが、最近では「みどり葉黄金」「堺の黄金」「金冠」など、葉が濃緑で草丈も高い品種が作出されるようになりました。

 カキツバタとハナショウブとの交配は、1990年に当園が発表した「平成」がその第一号のようで、他には「新世紀」という品種もあります。
 外見はハナショウブとカキツバタとの中間というよりは、どちらかと言えばカキツバタに近く、花もそれほど大きくはありません。

   



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